芥川龍之介「仙人」[reading]
(2009-02-16 23:34:11)



見せ物師李小ニは鼠に芝居をさせるのを商売にしていた。

当然安定収入は望めなく、ご飯が食べれない日もしばしば。。

でもこの男は苦しいなどと考えたことはない。生きることは苦しいことなんだと考えている。

そんな時、みすぼらしい老人に出会う。この男は哀れと思い気を遣いながら接する。

しかしこの老人、自分は金には不自由しない人間であると言い、この男に富を与えた。

この仙人(老人)は自分がこうした身なりで生活していることを訪ねられると

「人生苦あり、以て楽むべし。人間死するあり、以て生くるを知る。

死苦共に脱し得て甚だ、無聊なり。仙人は若かず、凡人の死苦あるに」

と。


【感想】

めずらしく長めの文章でしたが、読みやすかったです。


「人生」と「死」について深く考えさせられました。

苦しいことがあったからこそ、楽しく思える。

死があるからこそ、生を知る。

逆の意味を成すことがあってこそ、わかることがある。

「死を意識しなければ生がない」、本当感慨深いです。



<画像:芥川龍之介全集1>
芥川龍之介「仙人」


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